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--患者さんたちは仮診療所に対して、どんな印象をお持ちなんでしょう？
松村：
意外だったのですが、特に若い人と外人さんにウケがいいんですよねぇ。若い人が「懐かしい感じがする」って感想をもらしたり、「トトロの家みたい」って言う人もいたりして…。このレトロな雰囲気が落ち着くようで、きっと柱と土壁の良さなのかなぁ。これらは元々のままでほとんど手を入れていないんです。古き良き時代の日本家屋の温もりが感じられるってことなんでしょう。
また、ベビーカーのまま入れるので、赤ちゃん連れの方には好評です。以前よりも待合室は広くなってるんですけど、すぐにいっぱいになってしまうのはなんでだろう？
まあ以前は混んでたら、あきらめて帰ってしまってたのかもしれません。
これまでの医院を知ってて、その流れでこちらに来てる方はそれでもいいんですが、初めて訪れた患者さんは、きっと戸惑われているんじゃないかと思います。いきなり行ってみたら「仮診療所」ですからね。どう感じてるんだろうなぁ、聞いてみたいですね。
--仮診療所は線路に近いですが、電車の音には慣れました？
松村：
ええ、慣れました。診療のスタイルを電車の走行に合わせるようにしたので（笑）。例えば、患者さんに聴診器をあてている場合、心音が聞こえないので電車が来たら即座に中断して、すかさず別のことをするようにして、通り過ぎてからまた聴診をするという感じです。
一点、患者さんにご迷惑をかけているのは、診療時間以外は診療所には誰もいなくなるという状況。以前なら住まいと一緒でしたから、診療時間外でも電話を受けたり、来院されてもある程度対応できたんですけどね。その感覚で電話をかけてきたり、診療時間以外に来院される患者さんがときどきいるんです。一応、携帯電話の方に転送しているんですが、出先で受けたりすることも多いので、その辺ちょっとご不便をおかけしています。
（取材日：2005年10月1日）
新しい診療所については次回のコラムで詳しくご紹介します。
